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小児外科医としての一歩を踏み出した先生方の感想をご一読ください。

京都第一赤十字病院小児外科 松生健太郎先生(令和3年卒)

京都第一赤十字病院小児外科 松生健太郎先生(令和3年卒)

私は令和3年に大阪医科大学(現大阪医科薬科大学)を卒業し、埼玉医科大学国際医療センターで初期研修を修了後、京都府立医科大学小児外科学教室に入局させていただきました。

学生時代はラグビー部に所属しており、西医体にむけて日々練習に励む毎日でしたが、偶然実習先に選んだ小児外科で指導医の診療に魅了されました。ヒルシュスプルング病術後の患児で、便秘で毎週摘便のために外来に通われていたのですが、先生は子供が再手術を受け入れられるまで待っておられ、子供の成長に合わせて医療を行う姿は衝撃でした。転機となったのは、初期研修中に埼玉医科大学総合医療センターでの小児外科研修でした。当院は東日本にて最大級の周産期母子医療センターを擁し、埼玉県中からハイリスク出産・新生児疾患が集められており、様々な症例が集約されていました。また、指導医の先生方の熱心なご指導もあり、実際に手術を執刀させていただき大変充実した日々を送らせていただきました。初めて執刀したのは小児外科医にとってはありふれた臍ヘルニアでしたが、手術が終わったときに指導医にかけられた「この子はこのお臍でこれから生きていくんだよ」という言葉に感じた不安と臍を気にしてプール嫌いだった子が夏休み中にプールで泳いだ話をしてくれた時に、医師としてこの上ない喜びを感じたことを今でも覚えています。手術をして終わりではなく、そこから子供の成長を見させていただける小児外科の魅力を感じ、専門にしようと決心した自分にとっては一大事でした。

晴れて京都府立医科大学に入局し、いまは毎日を乗り切ることで精一杯ですが、一緒にがんばってくれる子供たちの成長を見られることに喜びを感じています。初めての執刀の際に感じた子供たちの未来に責任を持つことの怖さをこれからも忘れずに、子供やご両親にとって信頼される医師になれればと思います。